よく眠る秘訣は運動にあり?日頃の運動が大事な理由

「適度な運動が大切だ」という言葉をしばしば耳にすることがあるでしょう。確かに運動は大切です。歳を取るにつれて学生時代の頃よりも運動をする機会が持てなくなり、肥満など健康を損なうようになることが多くなるからです。それに加えて、運動は質の良い睡眠をとれるかどうかを左右する重要な要素でもあるのです。そのため、日頃自分の睡眠の質が悪いと感じている人は特に運動についてしっかり考えていく必要があります。

通常、夜になるにつれて深部体温は次第に下がっていきます。人はこの深部体温が低いと眠りに入りやすいという性質を持っています。逆に深部体温が高いと眠りにくいのです。体温が高いということは、活動しやすい状況であるということだからです。そうなると「運動をすると体温が上がってしまうなら、かえって睡眠には良くないのでは?」と疑問に思う人もいることでしょう。

確かに、運動をすれば深部体温は上昇します。しかしそれは一時的なもので、運動後は血行の流れが良くなることで血液が全身に行き渡りやすくなるため、深部体温が冷やされる時間が早まります。結果として、運動をすることは睡眠をとりやすくしてくれるというわけなのです。それに、適度な運動をした後は心地よい疲労感を味わうことができますよね。そしてこの疲労を癒すために、身体は休息をとる準備を始めようとします。休息とはすなわち睡眠のことを指します。良い運動をすることは、二重の意味で質の良い睡眠をもたらしてくれるというわけなのです。

そして肝心となる運動を行う時間ですが、もっとも望ましいのは夕方です。夕方はもっとも体温が高くなる時間帯だからです。夕方に、走るなどの有酸素運動を30分から1時間程度行うと、夜に眠る時間帯に深部体温がしっかり下がるようになります。そうして心地よい睡眠をとることができるようになるのです。ただし激しい運動は体温を逆に下げにくくしてしまいますから控えるようにしましょう。ちょっと汗ばむ程度が理想の運動です。

けれども夕方に運動をする時間がとれない人もたくさんいますよね。だからといって、就寝直前に有酸素運動をすることは逆効果となってしまいますから注意してください。運動をした後は深部体温が下がるまでにある程度の時間を要するからです。また、時間をかけて体温を下げることに加えて交感神経を休ませることも必要になってくるので、そういう意味でも時間を開けるということは重要なのです。静と動両方のバランスを上手にとることが、良い睡眠をもたらしてくれるのです。

人間が活動している最中は交感神経が盛んに働いています。交感神経が活発なまま眠ろうとしても、身体や脳は眠る準備が不十分な状態です。そうなるとベッドに入ってもなかなか寝付けなくなります。寝付けないという状況は多大なストレスを与えることになりますから、眠りたいのにどんどんイライラしてきてしまいます。ですから体温を下げ、なおかつ交感神経を落ち着かせるためにも身体を動かす運動は眠る2時間前、あるいは3時間前に行うのが望ましいです。

運動することが難しい人は、お風呂で湯船に浸かることでも有酸素運動と同様の効果がありますから試してみましょう。それに、身体を温めるということはリラックスにも繋がりますから、より快適な睡眠をとることができるようになります。ただし、熱い湯船は交感神経を刺激することになりますから温度はぬるめに設定しておくようにしましょう。いずれにせよ、毎日の心がけがより良い睡眠を生み出すというわけなのです。